カラオケは美形ぞろい 今回、一度のぞいてみたかったのがカラオケ。20年前もホテルの中にはあったようだが、行く機会がなかった。 最初に行ったのは、平壌駅の近くだったと思う。入口にはローマ字で「カラオケ」、朝鮮文字で「画面伴奏音楽場」と書いたネオンが付いている。カラオケボックスのようになっていて、6人ほどで行ったら、3人の「接待員同志」がついた。膝上だが、ミニスカートの紺の制服を着て、なかなかの美形でスタイルもよく、歌も踊りもうまい。横へは座らないが、前へ座って、つまみを客の口へ入れてくれたりもする。 もう一軒のカラオケでは従業員は4人ほどいたが、チマチョゴリの女性は一人。一緒に歌ってもくれる。 いずれも、北朝鮮の歌と日本の歌謡曲は置いてある。韓国、南朝鮮の歌はないか聞いたところ、ないという。ただ、曲名集を見ていたら、韓国の懐メロがあった。「涙にぬれた豆満江」「荒城の跡」、また古くからある童謡の「故郷の春」なども。リクエストすると、ちゃんと曲が出てきた。 接待員に聞くと、これは朝鮮の昔の歌だという。確かにそうだ。韓国では懐メロとして今に歌い継がれているが、北朝鮮では分断後、長い間、歌われなかったはずだ。2000年代の韓国の「太陽政策」の時代に韓国人が大勢来たので、接待の必要から緩んだのかもしれない。 一番多いのは、もちろん北朝鮮の歌だ。「接待員」も積極的に歌い、中には腰を振り振りというかなりきわどいダンスも。客を舞台に呼んで一緒に踊るなど接客も堂にいったものだ。曲調は人民を鼓舞するために勇ましく行進曲風が多く、乗りやすい。また、南北統一をテーマにした「統一アリラン」「われわれは一つ」「統一の虹」「統一列車は走る」などもよく歌われる。これも「太陽政策」の余波かもしれない。 ただ、画面に出る歌詞をよく見ると、金父子を讃える内容が圧倒的。「首領様を永遠にいただいて生きよう」「将軍様と共に前進を」「将軍様に従えば幸せに」などという言葉も次々に出てきて、「酒を飲みながら歌って恐れ多くはないか」ともおもったが、いつも厳しい案内人同志も唱和していたので、いらぬ心配のようだ。 値段は、ビールと渇きもののつまみで、6人で150ユーロ。一人2000円ほどか。外貨稼ぎの一つだろう。 |