国連の安保理にこの問題を提起して解決するという発想は危険だ。国連の安保理への提起は補助的手段であるだけだ。北韓政権に対する武力報復や経済制裁などの報復は、大韓民国大統領の責任下で断行するものだ。 どう報復するかは世論に問うことも、国際会議に附することもできない。国際法や世論は参考にはなっても、最も重要な考慮要素は、国家の生存権と国民の生命と財産を保護せねばならない国家の義務と責任だ。 国家は、国民が殺人をすれば死刑までさせる。戦争が起きれば国民を死地に送る。国民の生命を奪う権限を持つ国家だから、協会や同窓会とは違う重大な義務を負う。国民の生命が危ない時は自衛権を行使して国民の生命と安全、そしてこれを永続的に保障する憲法秩序と国家の正統性を守護する義務がある。 「国家安保次元の重大事態」は大統領に非常のリーダーシップを要求する。軍事力の使用や軍事力の行使を前提とする国家安保次元の指導力は、狂牛病乱動事態に対処する指導力とは次元の違うものだ。 この問題に関する限り大統領はCEOでなく最高司令官にならねばならない。最高の軍人にならねばならない。国家の命運と本人の生も懸けねばならないかも知れない。利益と損失を計算するCEO式経営でなく、価値と原則を守護する決断のリーダーシップが求められる。 李明博大統領は、まずここ20日間余り維持してきた「北韓側介入の証拠がない」という姿勢を捨てるべきだ。状況は毎日速く変わり新しい情報を吐き出しているのに、大統領は3月26日の夜入力された非常に古い情報に囚われている。 大統領は状況という虎に乗って走らねばならない人だ。虎は今李大統領より数百メートルの先を疾走している。李大統領はまず言葉を変えなければならない。この程度の整理された声明が出なければならない。 「今まで明らかになった情況と証拠から、わが海軍の天安艦が北韓軍の攻撃によって沈没された可能性が高い。国家安保次元の重大な事態だ。国家保衛の責任を負う私はこの新しい事態に直面して憲法が私に付与した全ての権限と義務を果たす。私は、国民の財産と生命を護るため自衛権の行使を含むあらゆる措置を検討し、国連とアメリカなどの理解と協調を求める。国民は大統領と軍を信頼し、非常の覚悟でこの危機を一緒に克服できるよう参与してくれることを願う。」 昨日から民心が大きく動いている。 「天安艦が北側の攻撃で沈没したことを5000万の全国民が分かるのに、ただ一人だけが分からない。その人は李明博だ」という話は冗談だが、危機に直面した大統領のリーダーシップに致命的な負担要素を抱えている。 国民が最高司令官を「卑怯者」と思う瞬間、国家はパンチ力(攻撃力)を失うようになる。国際社会から孤立して滅びつつある金正日政権を恐れる理由はない。われわれの国力は充分だ。足りないのは指導層の勇気と知恵だ。 |