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制裁⑮
連載36回目 日本の単独制裁

五味洋治
(2010.4.22)

 

    日本政府は、2006年7月に行われた北朝鮮による弾道ミサイル発射を「日本の安全に対する重大な脅威」として、北朝鮮の貨客船・万景峰号の入港禁止などの制裁を決定した。

    同年10月の初の核実験では、すべての北朝鮮船舶の入港禁止や全品目の輸入禁止を柱とする経済制裁を実施し、その後半年ごとに延長してきた。

 

    そして2009年4月の弾道ミサイル発射で制裁期間を1年以上に延長、北朝鮮渡航時に携帯できる現金の届け出基準額を100万円超から30万円超に引き下げたほか、北朝鮮への送金報告義務を3000万円超から1000万円超に引き下げる金融制裁を実施している。

 

    6月にも北朝鮮に向けた全品目の輸出禁止と制裁措置に違反し、刑が確定している在日外国人や外国人船員についても上陸や再入国禁止を原則不許可とすることを決定した。

 

    また、北朝鮮への渡航者は、日本の空港で渡航しないよう強い説得を受けている。

 

    ただし、日朝間の貿易額は約8億円(08年度)に落ち込んでおり、制裁が大きな効果を上げているとは言いにくい。

 

    これに対し、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙の「労働新聞」は2009年7月22日、日本政府独自の対北朝鮮制裁措置を「常識外れの、意地汚く稚拙な遊び」「対朝鮮(北朝鮮)敵対視政策の階段式拡大」と批判し、日本が北朝鮮と在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に対しむやみな制裁を加え続けるならば、いずれ大変な目に遭うことになると反発した。