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制裁⑧
連載29回目 国連が行った、北朝鮮への経済制裁について

五味洋治
(2010.1.20)

 

    北朝鮮への安保理決議は2006年の核実験を受け、決議1718が採決されている。
    http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/area/n_korea/anpo1718.html

 

    同決議は、北朝鮮による弾道ミサイル発射を強く非難すると同時に、北朝鮮に対し「弾道ミサイル計画の関連活動の停止」、「6カ国協議への即時無条件復帰」、「すべての核兵器及び既存の核計画を放棄すること、並びに核兵器不拡散条約(NPT)及び国際原子力機関(IAEA)保障措置に早期に復帰すること」を要求している。

 

    北朝鮮による2009年5月25日の2回目の核実験を受け安保理は6月12日、全会一致で決議1874を採択した。2006年に採択された北朝鮮への安保理決議1718と同様に非軍事の制裁を規定した国連憲章7章41条に基づき核実験を「最も強い表現で非難」し、二度と行わないよう要求している。禁制品を積んでいるとみなす「合理的な理由」がある場合各国に自国領内での貨物検査を要請した。

 

    公海上の船舶検査は、船籍国の同意の下での検査を求めた。北朝鮮の武器輸出も全面禁止しているのが特色だ。

 

    http://www.mofa.go.jp/mofaJ/area/n_korea/anpori1874.html

 

    2度目の決議については、中国は従う姿勢を示し、中朝国境地帯で軍事転用物質の摘発も行っており、それなりの効果が出ているとの見方が多い。

 

    さらに国連の制裁委員会は以下の団体、個人を資産凍結や渡航禁止処分としている。

 

    2009年4月24日分
①朝鮮鉱業開発貿易会社(本社・平壌。旧蒼光信用貿易会社。主に弾道ミサイルや通常兵器関連商品の輸出。弾道ミサイル関連部品を取り扱う第2経済委員会4総局に所属し、かつても弾道ミサイルの取引容疑で数回にわたり制裁を受けている)
②朝鮮嶺峰総合会社(本社・平壌。北朝鮮の武器産業を支える複合企業体。旧龍岳山貿易会社で軍事物資の獲得、武器売却支援を行っている。中東地域などに兵器を輸出)
③端川商業銀行(本部・平壌。北朝鮮の通常兵器、弾道ミサイルなど武器売買に関する主要金融機関。旧蒼光信用銀行で、兵器取引の代金を管理)

 

    7月16日指定分
【団体】
①南川江貿易会社(原子力総局傘下で核関連物資の調達を担当。2007年9月にイスラエルによって空爆されたシリアの原子炉とみられる施設の建設への関与が指摘されている)
②香港エレクトロニクス(弾道ミサイル取引などの資金移転を担当)
③朝鮮革新貿易会社(大量破壊兵器開発に関与)
④原子力総局(核開発計画を統括)
⑤朝鮮タングン貿易会社(大量破壊兵器の研究・開発を行う北朝鮮第2自然科学アカデミー傘下の貿易会社)

 

【個人】
①ユン・ホジン(南川江貿易社長、ウラン濃縮計画に必要な物資の調達役)
②李済善(原子力総局総局長、核計画を総括)
③黄錫夏(原子力総局局長、核計画を担当)
④リ・ホンソプ(寧辺原子力研究センター 元所長)
⑤韓裕魯(朝鮮竜岳山貿易総会社総社長、弾道ミサイル計画に関与)

 

    http://www.rips.or.jp/from_rips/pdf/north_korea01.pdf より