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制裁④
連載25回目 最初の制裁緩和は1989年

五味洋治
(2009.12.9)

 

    米国による対北朝鮮制裁は、実は徐々に緩められてきた。

 

    1989年に海外資産統制令、輸出管理令一部改正により、非商業分野及び、出版、人道面での輸出許可が出されるようになった。

 

    1994年10月21日、クリントン政権はいわゆる米朝枠組み合意に調印したが、その合意文には「3ヵ月以内に、両国は、通信サービスや金融取引の制限を含め、貿易、投資に対する障壁を軽減する」との一文が盛り込まれている。

 

    また同月、米国は通信に関する業務取り扱い許可など4項目の規制を緩和し、96年3月には人道的物資援助の制限を解除したが、撤廃には至っていない。

 

    北朝鮮は95年1月に、米国商品の国内搬入制限措置と米国貿易船舶の共和国港湾入港禁止措置を解除するなど、米国に対するすべての経済障壁を撤廃した。

 

    97年にも海外資産統制令による人道援助、生活必需品の取引許可といった緩和措置がとられた。

 

    その後、米政府は2000年6月19日、制裁措置をさらに緩和した。

 

    99年9月のベルリンでの米朝高官協議で、北朝鮮側がミサイル再発射一時停止に応じたこと。さらに2000年6月に北朝鮮と韓国の南北首脳会談が開かれ、朝鮮半島の緊張緩和に向けた機運が高まっている時期に合わせたもので、議会の承認を必要としなかった。

 

    具体的には(1)北朝鮮製品、原材料の輸入解禁、安全保障上の注意を必要としない一般消費財の輸出、金融取引などの規制の一部解除(2)農業、鉱業、石油、インフラ(社会基盤)など各分野での投資規制緩和(3)米国から北朝鮮への送金の解禁(4)米国と北朝鮮との間の航空機、商船の相互乗り入れを認める――などだった。