現代コリア

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Ⅱ 北朝鮮国連代表部の機能と謎①

 

連載14回目 徹底した取材拒否
五味洋治
(2009.9.25)

 

    米国内の唯一の北朝鮮外交の場である国連駐在北朝鮮代表部は、国連本部から歩いて数分の距離にある。ここに勤務する北朝鮮の外交官は、大使を含め10人ほどだ。

 

    私も2003年に実際に訪ねたことがある。代表部とはいえ、ビルの中の小さな事務所だった。大使に会いたいと伝えたが、断られた。

 

    内部には数人が働いて、電話の応対をしていた。あとで分かったが、女性の職員は代表部に勤務する外交官の妻だという。

 

    外出するときも2人1組になっており、こちらが話しかけても応じてくれない。逃げるように立ち去っていく。彼ら、彼女らにとって、話しかけてくる人間はみんな敵に見えるのだろう。

 

    知人で米国在住のVOA(ボイス・オブ・アメリカ)記者は「これまで、北朝鮮に監視、何かニュースが出るたびに代表部に電話した。その数は100回以上になるだろうが、全てコメントできないと断られた」という。時には電話を意図的に取らないこともある。

 

    代表部の人間は、立ち話程度なら答えることもあるが、基本的にインタビューに応じない。代表部の人間ではないが、最近では唯一、韓国紙・ハンギョレ新聞が2006年3月、ニューヨークを訪問中だった北朝鮮外務省の李根米州局長と単独インタビューに成功している。

 

    同紙は、進歩的論調で知られ、親北朝鮮とも言われる。

 

    ちょうど、米国が、偽札やマネーロンダリングの責任を追及し、北朝鮮に対して金融制裁を科していた時期に当たる。

 

    李局長は、同新聞に対し、金融問題の対策を話し合う「非常設の協議体」を設置するよう米国に提案したと明らかにした。また、「米国の銀行に北朝鮮の口座を一つ開設したらどうか。そうすれば疑いが晴れる」と口座開設も求めたという。

 

    そのハンギョレでさえ、現在のワシントン特派員は「相手にしてもらえないことがほとんどだ」と話している。