現代コリア

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連載13回目 ウラン濃縮疑惑でも決定打なく
五味洋治
(2009.9.16)

 

    北朝鮮のウラン高濃縮疑惑でも、米情報機関には決定的な情報はなかった。

 

    北朝鮮が核開発のためウランの高濃縮を行っているのではないかとの疑いを米国が持ったのは、1998年のことだ。

 

    1999年、米エネルギー省は北朝鮮がウラン濃縮の初期段階にある、と文書で指摘した。2000年2月24日、当時のクリントン大統領は「北朝鮮はパキスタンからウラン濃縮の技術を手に入れた」と発言した。

 

    この時、米国が入手した証拠は2つ。北朝鮮が海外で濃縮に必要な機材を手に入れようとしていたことと、パキスタンの原爆の父、カーン博士がたびたび北朝鮮を訪問したことだ。

 

    このころ北朝鮮は、金剛山観光と南北首脳会談に合意し、韓国側からドル収入も得ていた。これがウラン濃縮に使われた可能性が指摘された。

 

    2002年、ケリー国務次官補が訪朝し、ウラン濃縮の疑惑をただしたが、北朝鮮側は否定し、その後あいまいな形で認めたと米国は発表している。

 

    しかし2008年、マイク・チノイがワシントンで行った講演で、ブッシュ政権は、北朝鮮が関連物資を入手しようとした証拠や、ケリー国務次官補と北朝鮮側とのウラン濃縮をめぐる詳細なやりとりの公開を拒んでいる、と述べている。

 

    衛星写真への過信と情報機関同士の手柄合戦が、北朝鮮政策を混乱させていると言えそうだ。