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連載12回目 5年以内に崩壊

五味洋治

(2009.9.9)

 

    そもそも、1994年の枠組み合意についても、米国の北朝鮮に対する甘い見通しが根底にあったとの指摘もある。

 

    その判断を裏付ける証拠の一つが、ワシントンにある民間研究機関ナショナル・セキュリティ・アーカイブが米国立公文書館から発見した文書だ。この文書は、CIAが1997年に開いた専門家会合で、(北朝鮮は5年以内に崩壊する可能性が高い」との予測が大勢を占めていたことを報告する内容である。会合には現役の情報当局者、軍関係者のほか、一般の研究者や元政府当局者らが参加していた。

 

    北朝鮮は90年代に深刻な食糧不足に見舞われており、日中韓など周辺国から大規模援助も期待できないことから、文書は「(存続期間の予測は)2年から10年と幅があったが、専門家の多くは5年以上存続できないとの認識だった」としている。

 

    ただ、1994年に結ばれたいわゆる枠組み合意や、その後の米国による北朝鮮重油支援が続いた背景には、こういった判断が影響を与えていたとも推測される。