連載7回目かつての友好国から文書集める 五味洋治 (2009.8.5) ワシントンにある、ウッドロー・ウイルソンセンターは、非常にユニークな方法で、北朝鮮関係の文書を集めている。ちょっと紹介しよう。 同センターのウェブサイトによれば、同センターが行っている事業は、北朝鮮国際文書プロジェクト(NKIDP)と呼ばれ、ハンガリーなどの旧共産圏の同盟国家が最近公開した北朝鮮関連機密文書を入手して、これを分析。その結果を、学界や政策決定集団に提供している。北朝鮮に関する情報交換に役立てる狙いだ。 この背景には、現在、北朝鮮に関心のある西欧の学者と、政策決定者たちが北朝鮮の指導者と政治制度に対する基本的知識が不足しているため、困難が多いことがある。 NKIDPは北韓大学院大学(ソウル)や、国際研究者のネットワークとの協力を通して、北朝鮮機密文書の原本と翻訳本を提供し、NKIDP研究成果報告書を出版している。また冷戦国際歴史プロジェクト(CWIHP)が出している会報にも定期的に寄稿している。 このプロジェクトの中心となっているのはジェームズ・パーソンで、各地で北朝鮮問題をめぐって講演している。現在、北朝鮮から歴史的資料を入手することは不可能な状態である。旧同盟国の文書から北朝鮮の歴史をさぐろうという、このプロジェクトには注目している。
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