過去にも似たようなことをわれわれは何度も経験してきた。正直言ってうんざりさせられる。クリントン国務長官は、まあ、まあそう言わないで、「いずれ北朝鮮とも話す機会があることを望む」(読売新聞4月14日付)と、これまたブッシュ政権最後と同じことを口にしている。
そのうちに金桂寛外務次官が「分かった。話し合ってやる、いくら出す」「核の開発やめてもよい、いくら出す」という話に必ずもっていく。繰り返し言ってきたことだが、アメリカは、ここ十数年この金正日政権の手口に引っかかり続けてきたのである。
引っかかる理由は色々あるが、かつて問題になったバンコ・デルタ・アジアに預金していた北の黒い金は2500万ドルだ。プロ野球の米レッドソックスが日本の松坂大輔選手に支払った、移籍金額など3000万ドルを越えていた。
アメリカから見れば、「それぐらいのカネで済むのなら安いものだ」という認識があることは間違いない。要するに適当にあしらっているということなのだが、日本や韓国はそうは行かないことは本欄で繰り返し言及してきた。
金正日政権が6者協議に出てこなければ、「仕方がないから5者でやります」と言って放っておけばよい。あの労働新聞(12日付)が、工場を指導に行った「やせ細った金正日総書記を見て胸が痛み涙がとめどなく流れた」と関係者の話を報道するようになったご時勢である。
放って置けば必ず仲間に入れてほしいと言ってくる。その時こちらが条件をつければよい、ということを日韓がアメリカ国務省に説得すべきである。アメリカは金正日政権と対話をしなければ困ることでもあるのか。何もないはずだ。日韓も同じだ。急がば回れである。