北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~ 五味洋治 (2008.12.24) 連載(15) 第8章 研究し、万一に備える 中国は北朝鮮に再接近 そんな中、次期中国国家主席と目されている習近平国家副主席が2008年6月17日から3日間北朝鮮を公式訪問し、金正日労働党総書記と会談した。習副主席の外遊は初めてだった。 習は前年10月に共産党政治局常務委員に昇進し、今年3月には国家副主席に就任。「ポスト胡錦濤(国家主席・党総書記)」の最有力候補となった。習の訪朝は、「中朝関係を重視する」とのメッセージ維持であるとともに、次世代の指導者とパイプを作って置く狙いがあるとみられる。 金正日総書記との会談で習副主席は、(1)高官レベルの継続的な交流、政治面での意思疎通の強化(2)国交樹立60周年を迎える来年に「中朝友好年」活動を実施(3)農業、軽工業、情報産業、物流、国境地帯のインフラ整備などで協力を模索(4)人と文化交流の活性化(5)核問題をめぐる6者会談、地域対話メカニズムの調整と協調の継続などを提案した。 北朝鮮は中国にとって便利なカードである。北朝鮮にとっても利用し甲斐のある国である。表面を取り繕いながら、これからもお互い利用しあっていくに違いない。 |