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北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~
五味洋治
(2008.12.16)

 

連載(10)
第8章 研究し、万一に備える

 

核問題の行く先

 

    韓国は問題の当事者であるが、北朝鮮の核問題をどう分析し、解決していこうとしているのかを物語る資料がある。韓国の安保問題を扱う国立有力シンクタンク「国防研究院」(KIDA)が2007年5月4日に、外交安保研究院、統一研究院という安保分野を担う代表的な研究機関と合同で非公開のセミナーを開き、これをまとめた報告書である。大統領府安保政策室が中心になって開いたものだという。

 

    タイトルは「韓(朝鮮)半島安保状況の進展に対備軍事分野推進戦略」。どこの国でも、軍事関係者は国家の危機を強調し、安易な軍縮や和平の動きに反対を唱えるものだが、この報告書は軍事問題の研究所であるKIDAがまとめているところに意味がある。

 

    内容は法的、軍事的に多岐にわたっているが、要するに核問題に決着を付け、朝鮮半島に平和体制を構築するまでを段階的に整理した内容だ。

 

    特に「朝鮮戦争の当事者である韓国が終戦宣言を行い、朝鮮半島の非核化での主導権を握るべきだ」などと韓国中心の問題解決を提案しているのが特徴といえる。