北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~ 五味洋治 (2008.12.10) 連載(6) 第8章 研究し、万一に備える 不法越境に焦点 議定書は10条35項目からなり、1998年7月8日に、中国公安部の李紀周副部長と、北朝鮮の秘密警察である国家安全保衛部の李恒燁副部長が北京で署名した。 故郷に関する中朝間の議定書といえば、これまでは1986年8月12日に中朝が中朝国境の丹東市で締結した国境議定書が知られていた。 98年の議定書は、90年代の食料不足、脱北者の増加に焦点を合わせて改訂されたものとみられる。 新議定書は、国境地帯の通行証を所持していても定められた地点を通過しない場合は「不法越境者」とし、取り締まりを強化した。「不法越境者の名簿と関係資料を即時相手方に渡す」と定め、「相手側から捜査依頼を受けた場合、早期に犯人を逮捕して関係資料と一緒に引き渡さなければならない」と協力関係を強めている。 「犯人や不法越境者、関連資料、所持品、財産の引渡しは、協議により選んだ都合のよい地点で行う」とし、身柄引き渡しをより簡素化した。 |