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北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~
五味洋治
(2008.11.12)

 

連載(15)
第6章 国際世論を味方にする

 

警戒

 

    北朝鮮側も、中国への不信感を募らせていた。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関係者からこんな話を聞いた。彼は2007年夏、北京の北朝鮮大使館を仕事のため訪れ、大使館員に中国と北朝鮮の関係を尋ねた。

 

    その大使館員は「北京では、どこで話そうと米国との協議の内容が中国側に漏れてしまう」と声をひそめ「中国は、いざとなると米国にすり寄る。信じられない」「中国は、6カ国協議を自国の利益に利用している」などと批判も飛び出してきた。その大使館員は「今後、微妙な朝米間の話し合いは北京以外で行われるはずだ」と付け加えたという。

 

    確かに、北朝鮮が最も望む「米朝国交正常化」をめぐる6カ国協議の作業部会は、第1回がニューヨークで開かれ、第2回もジュネーブだった。2008年4月にはシンガポールで米朝協議が行われている。両国間の微妙な話は、今後中国以外の国で行われるということなのだろう。