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北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~
五味洋治
(2008.9.17)

 

連載(9)
第3章 資源を押さえる

 

原油生産への執着

 

    エネルギー不足に悩まされる北朝鮮は、産油国になるため30年以上も前から取り組んできた。

 

    1965年に「燃料資源地質探査理局」を設置。68年には平安南道に原油探査を専門とする研究所を設立した。83年には原油探査総局を政務院(内閣)の傘下に設置し、シンガポールから試掘探査船を購入して、油田探査に力を入れた。93年には原油探査総局を原油工業部に格上げし、94年4月の最高人民会議第9期第7回会議では、「より多くの原油埋蔵地を探し出す」ことも強調されている。

 

    韓国紙・朝鮮日報によれば98年、平安南道安州市沖の海底油田で原油の試験生産に成功し、年間220万バレルの原油を生産している。

 

    金正日は1998年に訪朝した韓国の現代グループ鄭周永名誉会長に「わが国(北朝鮮)が開発中の油田から出た原油をパイプラインで南(韓国)に送ろう」と語り、産油国になるため努力していることを示した。

 

    最近では2004年6月、アイルランドの中堅石油企業アミネックスと今後20年間、国内の石油探査権を与える契約書に合意。2004年暮れ中国と北朝鮮が海底油田の共同開発で合意し、これも関係者を驚かせた。

 

    こういった流れを受け、2005年春に北京で行われた北朝鮮の投資説明会で、金正彬・朝鮮対外経済協力推進委員会執行局長は「短時間に国内の発電量を上げるため、火力発電所に大量の投資をしている」と発言し、さらに電力不足を補う目的と思われるが、太陽電池事業への投資を呼びかけている。