北朝鮮は、なぜ中国に逆らえないのか~愛憎の中朝60年~ 五味 洋治 (2008.9.1) 連載(3) 第2章 経済と油で支配する 政治が左右する貿易高 北朝鮮の2007年の貿易総額(注3)は、29億4100万ドル(約3040億1100万円)となり前年比1.8%減だった。核実験で北朝鮮を取り巻く環境が悪化した06年に続き、2年連続の減少となった。 国別では中国が同16.1%増の19億7400万ドルで、全体に占める割合が実に67.1%となり、対中依存度が06年の56.7%からさらに高まった。2位はタイ、3位はロシアで、日本は前年の5位から6位に落ちた。貿易の面では中国の影響力がさらに強まっているといえる。北朝鮮が、何か問題を起こせば中国との貿易が縮小し、北朝鮮は立ち行かなくなるという構図だ。 中国の2004年度の対朝投資額は5000万ドルで、北朝鮮が誘致した外資総額の85%を占めている。これは2000年に比べて、約50倍増加した数値である(注4)。中国にとって対北朝鮮貿易の規模は対米国の約160分の1、対日本の約73分の1にすぎず、対北朝鮮貿易が一時的に縮小しても受ける影響は極めて小さい。 (注3)大韓貿易投資振興公社(KOTRA):2008年5月 (注4)同上
|