北朝鮮には強硬派がない 金ウンジュ (2008.4.4) 最近、李明博政府を狙った北朝鮮の強硬な行為が続くや、多くの「北韓学」の学者たちやメディアが、いわゆる「強硬派主導説」を提起している。現在穏健派より強硬派が勢力を得ているという彼らの主張は、言い換えれば北朝鮮にも民主主義があるという説明だ。 北朝鮮の政権(体制)が強穏共存の構造になっている権力なら、金正日政権は民主主義政府だ。異見を持っていても主張できないのが北朝鮮の現実である。 最近、北朝鮮が開城工団の常駐職員の撤収に続き、ミサイル発射という超強硬なカードを出したのは、大きく見て三つの目的があると推測することができる。 まずは、4月の総選挙でハンナラ党が過半数議席を獲得できないようにするという意図。すなわち安保不安を煽り、ハンナラ党の「平和管理」の失敗を浮き彫りにしようとすることだ。 二番目は、ハンナラ党の「実用主義」的対北政策に刺激を加え、穏和(穏健)政策へと誘導することだ。南北経済協力や平和地域の象徴になった開城工団の政府職員らを撤収させることで、今後南北関係の全面中断もあると、脅迫しようとすることだ。 三つ目は、「北核問題」をねらった迂迴的な対南脅迫だ。「北核問題」が、これ以上北側の意図通りに進まない場合、「6者協議」の放棄もあり得るという恐喝でもある。 北朝鮮のこのような強硬行為は、却ってハンナラ党の対北政策に弾力を与える。果たして(北朝鮮が)このような点も分かっていないというのか、と疑問を提起する人々も多い。だが、分かっていても知らないふりをしなければならないところがまさに北朝鮮の「対南人力」(3号庁舎の専門家)らの悩みだ。独裁国家では「実用」というのはあり得ない。彼らは実用論理より、体制論理に忠実してこそ生存できるのだ。 彼ら(「対南人力」)にはいつも二つの歌だけがある。一つは「金正日称賛の歌」であり、もう一つは敵を容赦しまいという「赤旗歌」である。彼らは、「金正日万歳」を叫びながら、敵対国家である韓国に対しては「火の海」の発言のようなアイディアだけが出せる。軽率にも「柔和的」な接近方法を出し失敗する場合、敵との内通・投降・卑怯など、忠誠派からあらゆる汚名を被らせて処刑されることを覚悟しなければならない。冒険より安全を選ぶことがより賢い。 金正日が偉大なところは、部下たちの終始一貫の忠誠心あふれた「敵愾心」に対して、「そうでない、敵も利用せよ!」と抑制できる、唯一の指導者であるからだ。 北朝鮮に強・穏派が存在するという説こそ、外部社会の最も大きな錯誤であり無知だ。 www.chogabje.com 【2008-03-31, 19:31】 金ウンジュ :脱北者、自由北韓放送 |