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「空手形を乱発した」ヒル次官補に背を向けた北朝鮮
~米国の核心友邦である日本もヒル次官補の協議過程に背信感を感じ、過度な楽観論が原因~
ビョン・チャンソプ(自由アジア放送) / 編集・翻訳 洪 熒

(2008.3.5)

 

    北朝鮮との核協商は、北朝鮮が米国に対する信頼を無くすようになって、事実上原点に帰ってしまった、という評価が出ています。特に、今まで「6者協議」を主導したヒール米国務省次官補が北朝鮮や中国、日本などから支援(信頼)を受けらず、「6者協議」をリードして行く動力まで失うことになった、とワシントンの政界は言っています。

 

    半月間のアジア歴訪外交を終えて、3月4日ワシントンに戻ったヒール国務次官補が、今回の歴訪と関連したブリーフィングをするのかという自由アジア放送の質問に対して、米国務省の官吏は、「彼は疲れている、恐らく家で休むだろう」と答えました。

 

    ヒル次官補のアジア歴訪外交の核心は、北朝鮮の核申告の問題において突破口を作ることでしたが、結果は思わしくなかった、と伝えられています。

 

    ヒル次官補は、特に6者協議の議長国の中国を3度も訪問して膠着状況に陥った北朝鮮の核申告問題に関して、ウラニウム濃縮と核拡散問題を非公開で処理する「折衷案」を集中的に議論したが、自分が日程まで変えて北京へ行って待った金桂寛北朝鮮外務省副相はついに現れませんでした。

 

    このことに対して、ワシントンの外交専門家は、ヒル次官補が北核解決のための外交努力をしながら、北朝鮮に対して守られない「約束」をして自ら「不信」を招いた側面もなくはないと分析しました。

 

    まず、北朝鮮の高位官僚らは、「核の申告」の争点として浮び上がったウラニウム濃縮プログラムと核拡散の件と関連したヒル次官補の「約束違反」を私席で糾弾している、とこの外交専門家は伝えました。すなわち、ヒル次官補が核交渉過程で、ウラニウム濃縮プログラム問題は結局米情報機関間の「もめごと」で終わるから、この問題を解くのは「たいしたことでないこと」(no big deal)であり、シリアとの核の協力説など核拡散問題に対する解法も、同じように「たいしたことでないこと」になると話した、と北朝鮮の役人たちが主張している、とこの外交専門家は伝えました。

 

    特に、ヒル次官補は、このような「約束」の延長線上で、テロ支援国のリストの解除と、敵性国交易法の終了問題も「たいしたことでないこと」になると約束した、と北朝鮮高位官僚らは主張している、とこの専門家は明らかにしました。しかし、結果的にこのような問題の中でなにも解決されず、北朝鮮側の不満もどの時より高い状況だ、とこの外交専門家は伝えました。

 

    ワシントンの外交専門家は、米国の核心友邦である日本も、ヒル次官補の協商過程に「背信感」を感じている、と明らかにしました。

 

    すなわち、日本は昨年ブッシュ大統領が日本を訪問して、日本人拉致者の問題が解決されない限り、北朝鮮をテロ支援国から解除しないと日本側に念を押したのに、ヒル次官補は、北朝鮮が核申告をすれば北朝鮮をテロ支援国から解除する、という立場を繰り返し闡明して、日本が背信感を感じている、というのがこの外交専門家の指摘です。

 

    また、ヒル次官補が核協商の時、過去クリントン行政府当時の対北政策の核心を占めたミサイル実験の凍結問題を全く提起しなかったこと、そして北朝鮮の核申告を誘導するためウラニウム濃縮プログラムと核拡散の件を非公開の申告で処理しようとしていることなどに対しても、日本は背信感を感じているとこの外交専門家は伝えました。

 

    また、6者協議の議長国の中国側は、ヒル次官補が提示した、北核の「非公開申告案」に関して、協議する姿(形)は取ったものの、窮極的に非公開申告案が成功しようが失敗しようが、その責任は中国でなく米国が負うべきだという立場を見せている、とこの外交専門家は明らかにしました。

 

    この専門家は、現在米国と中国、北朝鮮の間を行き来している非公開申告案の輪郭も、ある程度現れている状態だと伝え、具体的に、ウラニウム濃縮の件と核拡散の件と関連して、米国と北朝鮮が、各々互いに相反しないレベルで各自の立場を明らかにする程度の「宣言文」か「共同声明」の形をとっていると伝えました。

 

    宣言文や共同声明の形の申告案に対して、北朝鮮側役人たちも私席で「肯定的な関心」(positive interest)を表わしたと聞いている、とこの専門家は明らかにしました。

 

    米海軍大学のポルラク(Jonathan Pollack)教授は、今までヒル次官補が対北協商過程で過度に楽観論を披露したのは問題だ、と指摘しました。

 

    「ヒル次官補は、協商をしながらいつも北核問題に関して、うまく解決されると繰り返しいってきたので、あまりにも多くの約束をしたと言える。しかし、北核問題が解けない状況でそのような楽観論は正当化されない。」

 

    ポルラク教授は、でもヒル次官補が相変らずブッシュ大統領とライス国務長官の信任を得ている点から、現段階で彼の立場(地位)を縮小してみる必要はない、と指摘しました。