北朝鮮に対する本質的理解
対南赤化統一は金日成・金正日政権の修正できない不変の対南政策である。(そのために今まで政権を維持することができた)
金正日政権が滅びない限り、どんな交渉も(対南)撹乱政策の一環であるのみ、韓国側が望むほどのことは何も実現しない。
特に、金正日政権の崩壊に直結すると北側が認識する問題は、絶対に解決されるか容認しない。
- 北朝鮮の改革、開放
- 北朝鮮人権問題の改善
- 韓国側が望む水準の離散家族の対面面会や書信連絡
金正日が政権を維持するのに唯一かつ、最後のカードである核兵器は絶対放棄しない。核兵器があろうと無かろうと、メディア・プレイ、核実験とミサイル発射、対外的脅迫宣伝等で「核のカードで利益を取る政策を固守」する。
- 米国との直接交渉を通じ、金正日政権の安定の保障を担保(テロ国解除、政権保障の約束など)
- 韓国をはじめ、中・日・ロという強大国から経済的利益の獲得を図るが、核の存在そのものが露出する申告は最後までしない。(これ以上脱ぐパンツがない)。
北朝鮮の実状
政治的には、
- 金正日政権を支える老練な人材が高齢化し次第に消えていて、政権そのものを維持する人材難に直面している。
- 後継者が無く、子供たちも経綸が無く若くて独自の政治基盤を固めるには限界があり、子供同士の闘争が起きる可能性が高い。(どの息子が後継者になっても権力の掌握には限界)。
※ 金日成が金正日に引き継いだ当時とは状況が違う。
- 金正日に事故が生じれば権力を主導的に掌握する主体がない。したがって、軍部、党、保衛部など権力核心部の間で権力争いに巻き込まれる可能性が高い。
経済的には、
- 1990年以後20年間も続いた経済難は回復不能な状態(北朝鮮政権が進めている「我々式の生き方」の政策では改革、開放は不可)。
- 北朝鮮のすべての工場や企業所は稼動率が20%以下の状態で、稼動するのも工産品の生産は殆どなく、ごく僅かな日用品生産に限定(原資材、電気、高級労働力、設備の落後)。
※ 工産品は大部分を中国に頼る。
- 大部分の軍需工場も正常稼働が困難な状況。
※ 武器類の対外輸出も限界:米国のテロ支援に対する監視強化で。
- 金正日の思考方式の硬直・固着、食糧難、原資材および電気の不足、設備の落伍、高級技術および人材不足、輸送難などの問題が複合的に長期間重なり経済回復は不能状態。
- 経済難が政治、軍事、社会の全般に影響を及ぼし、時間が経つほど統制力弱化。金正日に対する不信だけが高まる。
- 金正日よりは「市場(ジャンマダン)」が良いという認識が澎湃。
- 偽造ドル、麻薬、軍用物資の不法取り引き(密輸)が容易ではない。外貨獲得も順次限界に達し、その他にはお金になりそうなものがない。
軍事的には、
- すべての陸・海・空の武器体制は生産年度が古くなって、管理維持に相当な負担が加重され、経済難のために装備の管理維持に限界(在来式武器は弱点が多いと推定)。
※ 装備の移動や稼動が制限的で、兵士の射撃もろくにできず、海上警備も形式的(油がない)。
- 軍隊でも食糧難で栄養失調者が多数発生し、脱営者が途方もなく発生し、彼らが住民を搾取し盗む馬賊団に変身(酷い場合は1個中隊で30%程度脱営)。
- 軍に対する住民の信頼は最低で、軍を国を守る守護者でなく、住民を苛める勢力として認識している。子供を軍に行かせない傾向が増え、できる限り後方の楽な部隊で生活することを希望、高級幹部の息子は大部分が楽な部隊か、自分の権力で統制が利く部隊に配置。
※ 背景のない農民の子が前方に配置されるから脱営兵が増加。
- 金正日がミサイル開発や核兵器開発に全てを賭ける理由も、在来式武器では戦争で勝算がないことを知っており、核が唯一の手段だと考えるからだ。
- 朝・中国境の部隊は勤務を金儲けの手段に思う。毎年、脱北者が増加することが端的な例。
※ 戦争が起きれば北朝鮮が勝てるという世論より、負けるという世論が圧倒的で、銃口を執権層に向けることもできるという世論も多い。
社会的には、
- すでに一般住民の心は金正日政権から離れて久しい。単に厳しい監視と無慈悲な報復のために敢えて公に表現できないだけだ。(配給中断で、個人の能力が無いと、一般民は生きられない)
※ 商売をしないと生きることができない。
- 韓国の発展や能力に対して大多数の住民は認識しており、表では(韓国は)米帝国主義の手先だと言うが、韓国でも発展することのに対してむしろ民族的自負心を感じるほど韓国に対する良い認識が広がりつつある。
- 若い大学生を中心に、金正日では未来がなく北朝鮮の発展の代案になれない、という認識が順次高まっており、露骨に金正日を糾弾をする場合が数多い。
- このままでは生きられなく、生きるのが疲れるから、戦争でも起きて欲しいという言葉は、戦争を望んでのことでない、戦争でも起き、金正日政権が滅びたら良いという念願の表現。
- やむを得ず、党の指示に従うふりをするが、実際には金正日の指示や方針に対し冷笑的であり、面前でだけ従うふりをし、後では生き残るのに全部をかける個人主義的行動が盛行。次第に組織生活から離脱者が増加する傾向(組織生活をお金で済ませる)。
- お金で全てが通じるほど構造的な腐敗・不条理が蔓延し、すべての幹部たちは地位の上下を問わず職責を金儲けの手段で利用してすでに久しくなった。
- それで、党や金正日の方針・指示が効かなく国民は金正日と遠ざかって久しくなった。