現代コリア

TOP     日本     韓国(大韓民国)     北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)     その他     コラム一覧     佐藤勝巳     岡林弘志     五味洋治     田中明     会社紹介      

 

拉致議連・家族会・救う会訪米団

島田洋一
(2007.11.10)

 


 重要なタイミングにおける議員主体の訪米で巻き返し、日米有志連携に新地平を開くか。

◆米議会における攻防の一つの山場

 「拉致議連・家族会・救う会訪米団」のワシントン訪問が間近に迫ってきた。まず、11月11日(日)、西村眞悟代議士(拉致議連幹事長)を“先発隊長”に、飯塚繁雄、増元照明(家族会)、西岡力、私(救う会)らのメンバーで成田を出発する。


 平沼赳夫代議士(拉致議連会長)以下、議連本隊は14日(水)午前に、合流予定である。対アメリカ議会の関係では、13日から15日までの3日間が活動の中心になるだろう。
 米議会は、この後、11月17日から12月2日まで休みに入る。クリストファー・ヒル国務次官補らは、休み前に、テロ支援国リストからの北朝鮮解除に対して、議会要路の同意を取り付けるべく、働きかけを強めているようだ。


 一方、イスラエル空軍のシリア疑惑施設爆撃(9月6日)以降、北朝鮮とシリアによる秘密核開発を強く示唆する報道が相次ぎ、米議会内外のハードライナーたちによる巻き返しにも勢いが出てきた。

◆長期的な日米有志の連携

 彼らからは、日本の国会議員訪米は実によいタイミングであり、大いに日米有志の連携をアピールし、ライス・ヒル宥和路線にブレーキを掛けようという趣旨が伝えられてきている。


 今回はあくまで拉致議連主体の訪米であり、それだけに、日米の議員同士の活発な議論に大いに期待したい。
 メディアの関心は「テロ国家指定」からの解除問題に集中しがちだが、訪米団の意味はそこにとどまるものではない。宥和政策に反対する日米の有志による連携強化という、より長期的な目的がある。


 民間では、例えば、ジョン・ボルトン前国連大使とも面談する予定だ。評論家の宮崎哲弥氏が、『諸君!』11月号で、ライス・ヒル路線を批判し続けるボルトン氏のことを「引かれ者の小唄」と冷笑していた。それを読んで思わず、「戦士の鼻先にまとわりつくハエ」という言葉が脳裏に浮かんだ。


   「先制降伏」に安住する評論家はさておき、闘う気構えをもつ者にとっては、テロ国家指定問題の帰趨に関わらず、闘いは終わらない。今後も紆余曲折があるだろう。訪米団は、拉致問題のみならず、北の人権蹂躙一般、核問題におけるライス・ヒル・コンビの甘さなども追及する予定だ。アメリカにおける今回の活動が、より広く「価値観外交」の展開にもつながればと思う。


(日本政策研究所センター朝鮮半島研究プロジェクト通信・恵岡隆一レポート№8より)