小泉首相は「第二の盧武鉉」か 佐藤勝巳 (2005.1.13)
1月4日付け朝日新聞(朝刊)に、星浩編集委員の<対北朝鮮外交>「首相と早紀江さんの『迫力』」というコラムが掲載された。その中で昨年11月20日、サンティアゴでの小泉・ブッシュ会談の話を紹介している。 小泉首相は予定された議題の終了後に「北朝鮮は米国との直接対話を望んでいる。米国も話し合いに応じてはどうか」と切り出したという。「ブッシュ大統領は一瞬、表情を固くして何も答えなかった」と記されている。 日米の事務方は以上の部分は「表に出さないと申し合わせ首相も了解した」というのを取材して記事にしたものである。この編集委員に敬意を表するものであるが、しかしあまりにもお粗末な首相の発言に息を呑んだ。 北朝鮮筋から複数回「小泉首相は大丈夫、問題は家族会・救う会など日本の世論だ」という話があった。しかし情報の出処が北であるから、活字にするのを控えていたのだが、この記事を読んで、北筋の言っていることに間違いはないと確信するにいたった。 ブッシュ政権が北朝鮮政策を六者協議に変えたのは、過去、米朝二国間協議(1994年米朝枠組み合意)で、金正日政権に煮え湯を飲まされた反省からである。また、周辺国も巻き込んで金正日政権を包囲しないと効果が期待できないとの判断から生まれたものだ。六者協議はブッシュ政権の北朝鮮政策の根幹をなす部分である。 上記の小泉首相の発言は、金正日政権が従来主張してきたものと全く同じもの。これはブッシュ政権の対北朝鮮政策の基本的否定に他ならない。ブッシュ大統領が表情を強ばらせるのは当然である。米共和党内に小泉首相を「第二の盧武鉉」という見方が出ているというが、笑って聞き流せるような事態ではない。 筆者は、小泉首相の暴言(経済制裁の発動を抑えていることなど)の主要な原因は無知からくるものと思っている。 それにしても小泉氏は自民党総裁である。自民党員、特に国会議員は、自民党総裁が日本人を拉致したテロリストの首魁の代弁を、最大の同盟国の大統領にしているのをどうしておとなしく容認しているのだろう。 職を賭してでも断固糾すべきではないのか。自民党だけではなく、日本全体があまりにも気迫・気概に欠け過ぎている。 |