拉致切捨て―小泉首相の暴走はじまる 佐藤勝巳 (2004.5.29) 5月28日在日朝鮮人総連合会(以下総聯)の定期大会が開催された。自民党小泉純一郎総裁は、この大会に甘利筆頭幹事長を出席させメッセージを代読させた。 総連の組織のなかに「学習組」と呼ばれる朝鮮労働党の組織がある。この組織は、日本人拉致の手引きをしてきた張本人である。総連とは「学習組」の隠れ蓑なのである。 自民党総裁が、その総連の大会にあろうことかメッセージを送るという、自民党始まって以来信じがたい事件が突発している。 問題はこれだけではない。小泉首相は、金正日を「いわゆる独裁者という不気味なイメージを持っている方が多いと思うが、穏やかで快活な、冗談も飛ばす頭の展開の速い人だ」と国会答弁している。(読売新聞5月28日) これは、2000年の南北首脳会談を終えた後の、金大中大統領が口にした台詞と全く同じである。組織暴力団のトップに会って、「頭の回転の良い人だ」と感心しているのと同じ水準の認識である。 いままでは福田前官房長官が衝立となって、小泉首相の本当の姿が見えなかったということだったのだろうか。日本の北朝鮮外交は、拉致された日本人救出ではなく、「テロ政権救出」という危険な方向に走り出している。
周知のように小泉首相は、金正日政権に経済制裁を科さないといっている。この調子では、十人の消息不明者の糾弾どころか、逆にこれを切り捨て、日米関係を無視して日朝国交樹立、経済援助に向かって、一挙に走り出す気配である。
深刻な政治情勢である。即、心ある政治家の奮起を期待してやまない。
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