首相指導の二元外交か? 佐藤勝巳 (2004.4.8) 山崎拓・平沢勝栄(拉致議連事務局長)両氏が四月一日と二日突然、北朝鮮の鄭泰和大使・宋日昊副局長と非公式に接触するため、中国の大連を訪問した事実が判明、大騒ぎとなった。 関係者周知のように、議連・「救う会」・家族会の三団体は、拉致救出は正式な外交ルートを通じて行うと確信している。山崎氏は議連メンバーではないから問題はないが、平沢氏は議連の事務局長である。組織決定違反という問題が発生、事務局長職を去るのは確定的である。 平沢氏の態度が急に変化しだしたのは、昨年一二月下旬北京を訪問、前記鄭泰和・宋日昊ら北朝鮮外交官と接触し、日本に帰って来てからである。平沢氏は、 (1)家族会と連絡なしにテレビで勝手な発言をしだした。 (2)拉致救出は、正式外交ルートで解決するという議連等の決定に反して水面下で動いていた。 (3)北朝鮮の大物工作員吉田猛などと連携して動いている。 一言で要約するなら、議連などの組織を通じ「拉致救出」を行うというのではなく、平沢氏個人が拉致問題を解決する、という姿勢に変わったことである。 特に、平沢氏は根拠なしに被拉致者の固有名詞を上げて、「処刑されている」とか、「妾になっている」(三月八日読売新聞社内でのオフレコ発言)という無神経な話をし、家族に動揺や不快感を与えた。他方、同じ発言のなかで家族会・議連・「救う会」が拉致救出の妨げになっているとも言っている。この内部資料が「週刊新潮」に報道される前日の三月三十一日、「救う会」と家族会の代表は、平沢氏に直接会って内容を確認した。「処刑」発言は、われわれには『あった』と認めたが、固有名詞を上げられた家族に対しては、後で『発言はしていない』と電話で否定している。 平沢氏は問題視された箇所を全否定したのだが、「救う会」はここ数ヶ月の氏の言動は、救出運動内部に不団結を作り、今後何をやるかわからないとの判断にたって、議連事務局長の辞表提出を事実上求め、本人も了解した。この席でも裏交渉はしないと言っていたが、翌日、氏は裏交渉のため中国大連に飛んだ。 今回の山崎・平沢両氏の北朝鮮との接触は独自の行動なのか、或いは、裏で小泉首相の了解を得た行動なのかが問題である。首相は今回の二人の行動を糾弾していない。首相の了解があったとすれば、国のトップが二元外交を推進したことになり、大問題になるだろう。 |