現代コリア

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悪魔(テロ)に屈した盧武鉉政権
佐藤勝巳
(2007.9.2)
 
    韓国政府は、アフガニスタンのイスラム原理主義タリバンテロ集団に、拉致されていた韓国人釈放に、2000万ドル23億円の身代金を支払っていることが顕在化(産経新聞9月2日など)した。
 
     私は、盧政権がテロに対してどういう態度を取るのか、ある種の予測を抱きながら強い関心を持って見守ってきた。身代金を支払って解決するであろうという予測は不幸にして当たった。
 
    まず、AP通信によると「タリバンのアフマディ報道官は『今回の拉致はイスラム聖戦を遂行するわが戦士の偉大な勝利』とし『われわれはこの方法(拉致)が成功したと考えており、アフガニスタン政府の別な友邦にも同じこと(拉致)をする』と語った」(韓国中央日報9月1日)という。
 
    同じ記事の中で、韓国人拉致の総指揮官と伝えられるムーラン・アブドラ・タリバン司令官に対する米ワシントンポストのインタビューを一部紹介している。同司令官は「『今回の人質事件を通じて米国がテロとの戦争で同盟国の国民を支援しないということを世界に示した』として『今回の拉致事件はわれわれの戦略的勝利』と主張した。また、『拉致は敵を圧迫し、お金もかからない優れた戦略』とし『われわれは米国と膠着状態に陥ったアフガン政府を孤立させるため、こうした戦略(拉致)を続けていく』と語った」という。
 
    また、30日韓国人人質を引き渡した「武装タリバン隊員らは、開放地区で待っていた記者らに『彼ら(韓国人)はわれわれの信仰を変えようとアフガンにきた。アフガン国民は信仰のために命を捧げる。かれらを拉致した理由もこのためだ』と手記のメモを伝えた」と報道している。
 
    上記の中央日報の報道を読めば解説の必要などいらない。盧武鉉政権の対処は、国際テロ集団がこれに味をしめて拉致をやると宣言している。前掲産経新聞によると「身代金は武器購入や組織の通信網の刷新、自爆テロを遂行するための車両購入に充てる」と語っている。多分、盧武鉉政権は、国際反テロ戦線の「裏切り者」として烙印を押されることは間違いない。
 
    問題の本質は、国際反テロ戦線の一員として最低の道義を守るか、それに反して自民族救出を優先するかである。盧政政権は簡単に後者を選んだのだ。盧政権は、秋に予定されている南北首脳会談で、韓国から北朝鮮に拉致された人たちを帰すことを議題に挙げるが、返してもらう代わり経済援助とバーターで臨むと韓国紙は報道している。
 
    今回の行動と非常に似ている。タリバンはテロ集団だ。目的のためには手段を選ばない。拉致で金が入るから拉致をやると公言しているし、実行するだろう。国際テロに脅せばカネを出すということで、特に、韓国人が狙われるであろう。
 
    金正日政権も同じだ。拉致された人間を経済制裁援助(カネ)で解決するとなれば、8万人以上いるから、果てしなく韓国からカネをむしりとることが出来る。今回の盧武鉉政権の態度は、テロと戦う原則を失ったときは自民族をも滅亡させることをわれわれに教えている。その点安倍内閣の拉致救出方針の正しさが改めて明らかになった。
 
    今問題になっているテロ特別措置法も本質的には変わるところがない。民主党の小沢一郎代表は、金正日政権の日本人拉致について一切発言していない。被害者家族と会おうともしていない。
 
    その人がテロ特措法に反対するのは偶然の一致とは思われない。盧武鉉氏らの最大の欠陥は、テロ集団を悪魔と認識していないことである。悪魔に23億円も資金を与えるものを国際社会はなんと弁明しようと絶対相手にしない。韓国民も相手にしないだろう。